「乳がん検診? まだいいや」と思っている方、いらっしゃいませんか?
じつは20歳をすぎたらもう、毎年検診を受けたほうがよいのです。
20歳を過ぎたら「乳がん年齢」
早期発見・早期治療で治る可能性が高い「乳がん」。20歳前後から少しずつ発症率があがり、40歳~60歳代がピークといわれています。ただピークの年齢はあくまでこれまでの平均値でしかありません。最近は20代前半での乳がん患者数も増えています。
欧米諸国に比べると乳がんでの死亡率がぐんと少なかった日本ですが、1975年に比べると約2倍近くまで増加しているのが現状です(厚生労働省調べ)。
特に若年層ではがん症状の進行が早いため、若いからといって安心せず年に一度の検診は必ず行いたいものです。
年に一度、日曜日に受診できる日がある!
乳がん検診に行きたくても、平日は子育て・介護・仕事・家事などで忙しくなかなか病院に行けない女性は少なくありません。そんな女性に朗報! 年に一度、休日の日曜日に乳がん検診を受診できる医療機関が実は全国にたくさんあるんです。
10月18日(日)「J.M.S」は検診へ!
それは「J.M.S」という取り組み。「J.M.S」とは「ジャパン・マンモグラフィー・サンデー」の略です。認定N.P.O法人J.POSHと全国の医療施設が協力して、忙しい女性たちが日曜日に乳がん検診を受診できる環境作りにとりこんでいます。2015年は10月18日に行われ、一部の医療機関では前日の10月17日に実施するところもあります。
提携している医療施設はこちらのサイトから検索できます。ぜひお近くの医療施設を見つけて乳がん検診に行きましょう。
授乳後のママはなるべく早く受診を!
妊娠してから授乳が終わるまでのあいだ、乳がん検診は受診できません。ですので、2~3年ほど乳がん検診ができないママが多いのが現状です。
断乳または卒乳後すぐはまだ母乳が分泌されているので、授乳をやめてから数か月してからの検診がベストですが、もし自分で乳房を触診してしこりや痛みなどの違和感がある場合は授乳中や授乳直後でも乳腺外来を受診するようにしましょう。
乳がんは「乳房の痛み」「皮膚の赤み」など、乳腺炎とよく似た初期症状が多いため、万が一のことを考えて一度専門医に診てもらうことをおすすめします。
筆者の父の知り合いに、乳腺炎だと診察されて放置していたらじつは乳がんで、まだ幼い子どもを残して残念ながら他界してしまった女性もいます……。自分の身体の変化や違和感は自分が一番よくわかるもの。少しでもおかしいな、と思ったら早めに専門医に診てもらいましょう。
乳腺炎だと言われても違和感が続く場合は別の病院にかかることをおススメします。
乳がんリスクはなぜ高まる?
乳がんの原因には諸説あり、必ずしも特定できるものではありません。現在、リスク要因として注目されているものをいくつかご紹介したいと思います。
生理
・ 初潮年齢が早い
・ 閉経年齢が遅い
出産
・ 初産年齢が遅い
・ 出産経験がない
・ 授乳経験がない
・ 授乳後のおっぱいケアが不十分
遺伝
・ 親族に乳がんになった人がいる
生活習慣・体格
・ 過度の飲酒
・ 運動不足
・ 肥満
・ 野菜不足
・ 大豆製品不足
生理・出産・遺伝など、自分でコントロールすることが難しい要因もありますが、食生活などの生活習慣は心がけひとつでリスクを減らすことができます。自分自身、そしてまわりの大切な人たちのためにも、生活の中で乳がんリスクを減らせることがあれば、少し意識してとりくんでみてはいかがでしょう?
まずは定期的な乳がん検診の受診から! 10月18日の日曜日、平日忙しくて検診が難しいという人はぜひ、J.M.Sのサイトをチェックしてみてくださいね。